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12.ゲームブックコレクター(GameBridge 2010年12月掲載)

ゲームコレクター・酒缶がゲームコレクターさんのご自宅に訪問してゲームの話をするゲームコレクター訪問。
第12回は、目印になるようにパックマンパーカーを着て最寄り駅まで迎えに来てくれたごぶさんのご自宅に訪問させてもらいました。



今回のコレクター:ごぶさん
イベントでDJをする20台なのに、幻想文学の知識が豊富というギャップに満ち溢れたゲームコレクター。
クリーチャーマニュアルのデータを確認するのが大好き。

12-3.イアン・リビングストンとスティーブ・ジャクソン


酒缶 ダイス(※1)、懐かしいですね。
   ゲームブックには、キャラクターシート(※2)
   のページがありますけど、
   どのように使うんですか?
   能力値とか書き込みますよね。

(※1) ダイス……サイコロのこと。ゲームブックには、ダイスを使用するものが多いが、ダイスをいつでも持っているわけではない。そのため、各ページの端にダイスの目が描かれているタイプのゲームブックがある。
(※2) キャラクターシート……プレイヤーが使用するキャラクターのパラメータをメモするシート。チラシと一緒にキャラクターシートがページに挟まっていることもあるが、複数回プレイする場合には、用紙をコピーするか別途作る必要がある。

ごぶ コピーして使うか、自分で作っちゃいます。

酒缶 古本屋で見つけた本だと、
   やたらと書き込まれていますよね。

ごぶ チート(※3)しているやつとかありますね。
   キャラクター属性で作れるはずがない
   キャラ(※4)が堂々と書いてあって……
   そういうのを見るのも楽しいんですよね。
   古本自体が好きなので。

(※3) チート……ズルをすること。例えば、進んだページで指定されている通りにパラメータを変化させない、など。
(※4) キャラクター属性で作れるはずがないキャラ……例えば、6面ダイスを2回振って能力値を作るところに13以上の数値を割り当てる、など。



ごぶ でもリビングストンのゲームブックは
   そこまでしないとクリアできない。
   リビングストンはネタを拾ってくるのは
   うまいんですけど、この人が一人で作ると
   ほとんどクソゲーになります。
   もう無理ゲーに設定してある。
   最初からとりあえず敵を強くすればいい
   という考えなんじゃないですかね。
   リビングストンは設定とか雰囲気は
   面白いんですけど。

酒缶 「死んで覚えろ」ってことなんですかね。

ごぶ そうですね。
   でも、よくできたゲームブックは
   マッピング(※5)をちゃんとすれば、
   1周目でクリアは無理でも、
   2周目の時に役に立つようになります。
   スティーブ・ジャクソンのヤツはそういう
   作りになっていてマッピングをすれば
   クリアできますよ。

(※5) マッピング……テキスト情報を元に、地図をメモ書きすること。ゲームブックの場合、パラグラフ(※6)が存在するため、マップにパラグラフもメモ書きする。
(※6) パラグラフ……段落のこと。ゲームブックではパラグラフに数字が振られていて、選択肢に応じたパラグラフに移動しながら、ゲームを進めていく。




ごぶ スティーブ・ジャクソンはバランス調整を
   するのがうまくて、この人が作るゲームは
   新しいシステムをどんどん導入していって
   ゲームとして面白いですね。
   スティーブ・ジャクソンのゲームが
   一番好きです。

酒缶 すごいですね。読み比べてみないと
   わからないことですよね。

ごぶ そうですね。やってみるとわかります。



(つづく)