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12.ゲームブックコレクター(GameBridge 2010年12月掲載)

ゲームコレクター・酒缶がゲームコレクターさんのご自宅に訪問してゲームの話をするゲームコレクター訪問。
第12回は、目印になるようにパックマンパーカーを着て最寄り駅まで迎えに来てくれたごぶさんのご自宅に訪問させてもらいました。



今回のコレクター:ごぶさん
イベントでDJをする20台なのに、幻想文学の知識が豊富というギャップに満ち溢れたゲームコレクター。
クリーチャーマニュアルのデータを確認するのが大好き。

12-2.ゲームブックとの出会いは古本屋


酒缶 ゲームブック(※1)はいっぱい
   ありましたね。マリオのヤツ(※2)とか。

(※1) ゲームブック……小説と同じように書籍の形をしているが、読んでいるシナリオは段落ごとに分けられていて、選択肢に応じて段落を移動しながらクリアを目指す。
(※2) マリオのヤツ……双葉社が発売した冒険ゲームブックシリーズのマリオ。ファミコンの『スーパーマリオブラザーズ』を題材にしたゲームブックは、
『スーパーマリオブラザーズ マリオを救え!』『スーパーマリオブラザーズVol.1 大魔王ネオクッパの挑戦』『スーパーマリオブラザーズVol.3 マリオ軍団出撃』の3種類。

ごぶ マリオのは好きでしたけど、集めているのはこの辺ですね。



ごぶ この『火吹山』(※3)は、
   スティーブ・ジャクソン(※4)
   イアン・リビングストン(※5)
   一人でもTRPG(※6)で遊べることを
   目指して作ったゲームです。

(※3) 『火吹山』……1984年に社会思想社が発行した『火吹山の魔法使い』のこと。
(※4) スティーブ・ジャクソン……イギリスのゲームデザイナー。代表作は『火吹山の魔法使い』(共著)、『ソーサリー』シリーズ、など。
(※5) イアン・リビングストン……イギリスのゲームデザイナー。代表作は『火吹山の魔法使い』(共著)、『死のワナの地下迷宮』、など。ごぶさん曰く、「『死のワナの地下迷宮』は選択肢を間違えると即死になるクソゲー」。
(※6) TRPG……テーブルトークRPGのこと。ゲームマスターと複数のプレイヤーが会話やサイコロを使ってストーリーを楽しむ。



ごぶ この本以前にも、D&D(※7)などの
   ソロアドベンチャー(※8)もあったんです
   けど、ゲームブックとして
   一番最初に成功したのが『火吹山』です。

(※7) D&D……代表的なTRPGの一つ、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のこと。
(※8) ソロアドベンチャー……TRPGを一人でプレイできるように作られた本のこと。

酒缶 元々、D&Dとかプレイしていたんですか?

ごぶ D&Dは軽くプレイしてました。
   D&Dとかやると普通に『指輪物語』(※9)
   とか読み始めるじゃないですか。
   さらにヒロイックファンタジー(※10)から
   ハイファンタジー(※11)
   ゴシックホラー(※12)とかその辺の本は
   なんでも読むんですけど、自分が興味を
   持った時には大体絶版だったんですよ。
   ゲームブックも絶版だったんですけど。

(※9) 『指輪物語』……イギリスのJ.R.R.トールキンの著作で、のちに映画化された映画『ロード・オブ・ザ・リング』3部作の原作。
(※10) ヒロイックファンタジー……ファンタジーのジャンルのひとつ。剣と魔法の世界で繰り広げられる、主に英雄物語タイプのファンタジー。
(※11) ハイファンタジー……現実の世界とは異なる世界で展開されるファンタジー。
(※12) ゴシックホラー……中世ヨーロッパを舞台にした怪奇モノ。

酒缶 『火吹山』が出版されたのは1983年ですよね。

ごぶ 僕はゲームブックのリアルタイム世代
   じゃないんですよ。1983年には、一応、
   生まれているけど2歳くらいですね。

酒缶 ゲームブックを集め始めたきっかけは?

ごぶ ゲームブックという文化があったのは
   知らなくて。ファンタジー系の本を
   千葉、神保町、中央線沿いなどの
   古本屋で探しまくり、いろいろ
   読み漁っていて、ファンタジー・SF専門の
   古本屋とかでゲームブックという存在に
   出会ったのが最初です。
   たまたま古本屋で見つけた
   『火吹山』のあとがきを見ていたら
   TRPGのことが書いてあったので
   興味を持ちました。
   で、古本屋巡りが趣味だったので、
   こういうのがあるんだと思って、
   集め始めた感じですかね。

酒缶 この手の本はヘタすると遊び終わるまでに
   1ヶ月くらいかかかっちゃいますよね。

ごぶ ちゃんとしているやつは遊べますね。
   ちゃんとしてないやつはクソゲーなので、
   やめちゃいますけど。



(つづく)